2011.09.16

トイレの紙さま

トイレの神様という歌があったが、

たとえトイレに神様がおられたとしても、

トイレに紙さまがあるとは限らない。


関西のとある大きな駅での出来事である。


私がトイレで化粧直しをしていると、

二十歳前後の女子2名がトイレに入ってきた。


彼女たちは手を洗ったり、

リップクリームを塗ったりしている様子だったが、

ひとりが「私、トイレしたくなっちゃった」と

トイレへ向かってすぐ戻ってきた。

仮に彼女を女子1号と名付けておく。


女子1号は、トイレのドアを開けると、

「ちょっとー、このトイレ紙ないし」と言った。


すると、もうひとりの女子、仮に女子2号とする、が、

「自動販売機でティッシュ買えるで」と

トイレの入口を指差した。


紙さまに見放された女子1号が

自動販売機に向かったが、

「あー、財布、ロッカーの中やし」と悲しげに言った。


「私もポケットに小銭さえないわ」と女子2号。


どうやら彼女たちは駅構内でバイトしていて、

貴重品はロッカーに入れていると推測された。


「どーするん?」

「やばー、もれそうやし」女子1号あせる。

「でも、紙、無いんやろ?」


私は流せるポケットティッシュを余分に持っていた。

あげてもいいけど、おせっかいと思われても嫌だ。

化粧直しを続けながら何気に様子を伺っていた。


すると女子1号は明るい声で、

「どうにかやってみるわ」とトイレへ向かった。


どうにかやってみる???


私の心配をよそに、

女子1号はルンルン♪と戻ってきた。


「へへ、できた」と女子1号。


「できたん?ふふ」と女子2号。


できた?

そりゃできるとは思うけど、

できたあとさ、もんだいは。

終わったあと、どうしたん?


私の頭の中はハテナマークが渦巻いた。


思い返せば子どものころ学校で、

トイレに紙がなくて、ポケットの中もなくて、

用を足したあと、しばらくボーとして、

ふってふってふりまくった記憶がうっすらある。

たぶん彼女もそうしたに違いない。


彼女たちは笑いながらトイレを出て行った。


あとほんのわずか「どうしよう」と困っていたら、

「よかったらティッシュどうぞ」と、

おせっかいをしていたかもしれないが、

紙さまに見放されても、

彼女は自らの力で振り切ったのである。何かを。

アッパレ女子1号。


「へへ、できた」「できたん?ふふ」という、

濃縮された短い会話、笑顔、退場、

トトトトーン、というリズム感を持って、

彼女らはトイレを後にした。

爽やかとは言わないが、若い勢いが感じられた。


トイレの神様も微笑ましく

彼女らを見送ったに違いない。

ほんまかいな。




そうそう、紙がある別のトイレでは、

女子高生が化粧直し用に、

トイレットペーパーをちぎって使っていたよ。

別に汚くはないと思うけど、

なんだかな~と思った私は変ですか??






読んで下さってありがとうございます。

気がつけば、1ヶ月以上もブログを放置していました。

のろまな更新ですが、これからも気が向いたらよろしくね♪






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あはは☆るいです。ドラマやバラエティーの感想を主に書いています。時折、面白かった本やコミックの感想も。詳しくは自己紹介&ブログ紹介を見てね♪

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