2017.11.05

森秋子・著 『脱力系ミニマリスト生活』 感想

【著者 森秋子プロフィール】
1979年生まれ 38歳
東京都在住
夫、子どもの家族3人と
猫、カメとのマンション暮らし


本には一匹の猫の写真しかないが、

最近のブログを拝見すると、

目の見えない捨て子猫がもう一匹増えている。

動物愛護精神のある優しい人なのだろう。


私がこの本を知ったのは、秋子さんのブログからだ。


もしも、ブログが先でなく、

著書『脱力系ミニマリスト生活』を先に手にしていたら、

私の奇妙な疑問は浮かばなかったと思う。

森秋子 著


森秋子さんを知ったのは、

『ブログ村 節約・節約術』のブログだった。


本当に久しぶりに、約2年ぶりぐらいに、

『ブログ村 節約・節約術 人気ランキング』を見たら、

『ミニマリストになりたい 秋子のブログ』というのが

いきなり目に飛び込んできた。

私が時折見ていた頃は、見かけなかったブログだった。

ミニマリストには興味はなかったが、

注※ミニマリスト=必要最小限に物を減らして暮らす人


2位とのアクセス数が、すごく開いていたので、

どんなブログだろう?と興味がわいた。

大画面の写真が何枚も貼り付けられているが、

お部屋の写真はほんの少し構図が変わるだけで、

ほぼ毎回、同じ写真ばかりだった。


外の風景、樹木や花やどんぐり…も、

大きな変化はないが綺麗だ。


その中で、目をひいたのは、

子どもの運動会のお弁当の写真だった。

去年も今年もほぼ同じだ。

子どもの運動会となれば、

母親なら子どもの好きなおかずを入れたり、

できるだけ見た目が華やかに、

もしくは可愛く見えるように努力するが、

秋子さんが作るお弁当は、シンプル以下だった。

その他の食に関する写真も、

どれも家族の存在を感じさせるものではなかった。


失礼を承知で、正直な感想を申し上げると、


「この人は子どもと同居しているんだろうか?」


というのが、私のシンプルな疑問だった。


本によると、お子さんは10歳と書いてあった。

ブログがスタートした頃はどんなブログだったのか?と思い、

最初に飛んでみたら、2016年5月6日は、

こどもの日にムーミン展を見に行ったことが書かれていた。

スタート時は、写真はなく文章のみだ。


こどもの日、彼女は子どもが起きた瞬間、

食事の場面、電車にのるとき、

最後は寝るときにも、

「こどもの日おめでとう」と子どもに言った。


1日に何度もそう言われた子の反応は、

「嬉しそうでした」
「誇らしげでした」
「満足そうでした」

それを読んだ私は、

頭にハテナマークが飛び交った。

2017年現在10歳ということは、当時お子さんは、

3年生か4年生だ。

そのような反応をするだろうか?と疑問に思ったのだ。


どの日の写真を見ても、

10歳の子どもがお家にいる雰囲気がない。

子どもの存在を感じないのだ。

ミニマリストだから、そうなのか、

もしくは、子どもに関する写真や事柄を多く載せると、

関係者にバレるから、あえて載せないのか…。


だけど、毎日といっていいくらいにお部屋の写真をUPしたら、

ブログランキング断トツ1位の秋子さんのブログは、

お子さんのお友達の母親にバレバレになる可能性大だ。

部屋の写真をアップするくらいなら、

よくある子どもの靴下や、

持ち物などを載せるほうがリスクが少ない。


子どもだけでなく、夫の存在も私には感じられない。

著書を手にする数日前に、彼女のブログで

靴箱に男物の靴が何足が並んでいる写真も見たし、

文章に夫も登場するが、なぜだか存在感がない。


著書では、夫と『エア離婚』して愛人になり、

イライラを解消する方法も書かれていたが、

何度も失礼を承知で感想を述べるが、

夫がいる人の暮らしには思えないのだ。


夫はほぼ毎日が外食なのだろうか…。

お味噌汁の具が大きい写真を見た。

「里いもと木綿どうふは大きく切ります」

というお味噌汁の写真や、

粉吹き芋の要領で作るというサツマイモの写真は、

著者の他の写真の美的感覚からは想像できない

食欲が全くわかない写真だ。

わざとそうしているんだろうか?


さすがに本では編集者がうまく指導したのか、

やんわりと夫や子どもの事が書かれていたので、

夫や子と同居しているのか?などという

奇妙な疑問は浮かばなかった。


本に載せてある写真は、

たぶん、プロが撮った写真だろう。

ブログではひどくお粗末だった食べ物系の

おにぎりや、くだものの写真も綺麗に写してあった。



アマゾンの書評も読んだが、

これほど賛否が両極に分かれる本もめずらしい。

ブログのコメント欄に書き込んだと言う方が、

気に入らないコメントは速攻で消されると書いていた。


たぶん、本が出版された後は、

コメント欄に批判もたくさん書き込みされたのか、

2017年10月31日のブログには、

『私の持ち味は「矛盾」「嘘つき」「馬鹿」です。』

と書いている。

本では『嘘をつくとお金がなくなる』とある。

でも、「嘘つき」「矛盾」が持ち味というスタンスだとしたら、

合致しているともいえる。


その日(2017年10月31日)、

著者は「昨日は仕事がなかったので」と書いていた。

森秋子さんの仕事って何だろう?と思った。


アマゾンの書評で、ブログに書き込みをした方が、

「パソコンの前にはりついているのではと思うくらいに、

気に入らないコメントは速攻で消される、と書いていたからだ。

もしかしたら、

ごく最近になってお仕事を始められたのかもしれない。

「職場」というワードがあったからだ。


『仕事は今まで幾つかしてきて
「できた!」と思える仕事は
1つもありません』


と著者は書いている。


友人が言うには、

文章を書くクラウドソーシングの仕事を

こなされたことがあるのでは?と。


ランサーズ等のクラウドソーシングで

文章を書くような仕事は、

単価が安く、時給に換算すると

内職のような仕事がほとんどだが、

写真を撮り、すべてを編集できる人であれば、

それなりに単価は高くなるそうだ。


友人は何年か前に

クラウドソーシングで文章を書く内職を、

本人曰く、

「吐きそうな気分になるほど、
朝から晩までパソコンでこなしていた」そうだ。


その友人が言うには、

クラウドソーシングを数多くこなした人の文章は、

例え、巧みに文章構成を変えても、

なんとなく分かると言うのだ。


これまた失礼を承知で、

友人のこの本に対する感想も付け加えてみる。


秋子さんの著書の中には、言葉を置き換えて

気持ちを切り替える方法も書かれていた。

そこも含めて、他のページもさーと読んだら、

もしかしたら、クラウドソーシングを

かなりこなした経験がある人かもしれない、と、

ランサーズ経験者の友人は感想を話していた。

単に友人の勝手な想像ですが…。


秋子さんがブログでアフィリエイトをやりたい、

本を出版して、印税で収入を得たいと願っていたなら、

彼女の願いは達成したことになる。


最近のブログを拝見すると、

文章から心が揺れているのを感じるが、

他人に何を言われようが、突っ走ってもらいたい。


本の中で、私も同感だと思ったのは、

買い物しない日を作る、ということだ。

お金を1円も使わない日が増えると、

意外と簡単に節約できる。それは同感。


私はミニマリスト生活とは縁遠く、

しょーもない物を百均で買って喜んでいたりする。

その私が、森秋子著『脱力系ミニマリスト生活』を、

図書館で借りたとはいえ、手にしたのだから、

森秋子という人は大した人だ。


どこまでが本当で、どこまでが嘘なのか、

そんなことは、どうでもいいのかもしれない。

人気というのは、集まり始めると加速する。


彼女の提言を面白いと感じる人、

参考にする人、批判する人、

いろんな人がいるだろう。

それでいいのだ、と思う。


ただ、脱力系ミニマリスト生活』というタイトルは、

たびたび他の方が指摘されているのも目にするが、

著書と似つかわしくない。

すごく強い意思を持ってやらないと、

ここまで徹底したミニマリストにはなれない。

脱力系では決してないミニマリストだ。


同感と思われた方がありましたら参考のため、
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2017.07.09

コンビニ人間 村田沙耶香/著 読後感

読み終わったあと、少しばかり気持ち悪くなった。

じわじわとした気持ち悪さ。


主人公の女性はたぶん広汎性発達障害なのだろう。

広汎性発達障害は人によって症状が違う。

見た目では分からない場合が多い。

だからこそ、本人も家族もつらい思いをする。


彼女もコンビニ店員として働いている間は、

普通のバイトよりも優秀でしっかりした店員だ。


しかし、彼女の食生活はというと、

ごはんと、火を通したもやし、イモ、大根、

味付けがほしければ、醤油を少々。

個人の好みだから、悪いとは言わないが、

普通の人には耐えられない食事だ。


でも、彼女がコンビニ店員でいる間は、

お客様からすれば、彼女はごく普通のコンビニ店員であり、

誰も彼女を変だとは言わない。

彼女にとってはコンビニは心地よい場所だった。


だけど世間はそれだけでは許してくれない。


普通の人でいるためには、彼氏も作らなくてはいけない。

ヒモ以下の男であっても、彼女にとっては

普通の人でいるためには必要な男が、

ひょんなことから家に転がり込んでくる。


男にとっても、彼女は好都合な女だった。

お互いに好都合…とはいかなかった。


なぜなら、男が彼女からコンビニの仕事を奪ったからだ。


彼女はコンビニの中でだけ、普通の人でいられるのだ。

普通の人以上の力を発揮できるのだ。


読みやすい巧妙な文章ですぐに読めた。

なのに読後に少しばかり気持ち悪くなったのは、

メビウスの輪のように、

ぐるぐると同じところを回っているような、

妙な感覚にとらわれたからかもしれない。

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2017.06.26

『蜜蜂と遠雷』恩田陸 直木賞&本屋大賞 お勧めの本です♪

コミックの『ピアノの森』のようなストーリーかと思ったが違った。

登場人物がいい人ばかりで、

ここ数年で読んだ本の中では、

一番好きかもしれない。


実際のピアノコンクールに忠実な結末だったと思う。


単にピアノが上手なだけでは

世界に通用するプロのピアニストにはなれない。

その人なりの演奏で聴衆をひきつけるのは勿論のこと、

クラッシックの場合は、その曲が作られた背景を想い、

作曲者が求めていた音や解釈を表現しなくてはならない。

しかも、演奏者に華が求められる。


そういったことを踏まえた上で、

きっちりと書かれた作品だった。

かといって、息苦しい感じではなく、

ピアノをあまり聴かない人が読んでも、

ひきこまれる作品だと思った。


直木賞受賞作は、時として、

読み終わった時に後味がよくない作品もあるが、

読書中も読後も終始、気持ちよく読めた。

そういうところが、直木賞と本屋大賞の

W受賞となったのだろう。


読みながら、コンクール参加者が弾いた曲を

その都度、聴くのも楽しそうだと思ったが、

いざそうしようと試みたら、

「いや、これは亜夜が弾いた感じではないな」とか、

「風間塵ならもっと大胆に弾くだろう」

などと、ブツブツ考えてしまい、

結局は著者が文字で表現した『音』が一番ピッタリきた。



登場人物の中で、楽器店勤務の高島明石は、

本選までは無理だろうな…と思いながら、

ついつい応援したくなる人物だった。

彼にも良い結末が訪れて安堵した。


蜜蜂と『雷雲』ではなく、

蜜蜂と『遠雷』というのも、

心憎いタイトルだと思った。


私は『蜜蜂と遠雷』を電子書籍で購入した。

初め、本屋で紙の書籍を手にとった時、

小さな文字が2段に分かれて並んでいたので、

これは読むのに疲れそうだと思ったが、

電子書籍で購入すると、縦一列に文字が並び、

文字の大きさも、好きな大きさに変えられたので、

私の場合、最後まで読めたのは、

電子書籍で購入できたからだと思う。

でも、手元に残しておきたいので、

また紙の本も購入するかもしれない。

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2016.01.24

『七十歳死亡法案、可決』 垣谷美雨(著) 感想

第一章は「早く死んでほしい」という衝撃的なタイトルから始まる。
2020年七十歳死亡法案が可決された
施行は二年後。

七十歳死亡法案、可決 (幻冬舎文庫)/幻冬舎



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長期間、親や祖父母など身内を介護した経験のある方なら、
自分と重ね合わせる箇所が必ずあると思う。


宝田家の主婦・東洋子(とよこ)は姑を介護している。
あと2~3年の命と思われていた姑は、
介護を始めてから10年以上経過しても
手厚い介護のおかげか、寝たきりだが元気に生きている。


東洋子の夫は仕事人間で、
介護にちっとも協力してくれない。
娘に介護の手助けを求めた東洋子だが、
娘はそれが嫌で家を出て一人暮らしを始めてしまう。


息子は一流大学を出て大手の銀行に勤めるが、
人間関係が原因で退職した。
その後、再就職先を探していたが、うまく見つからず、
引きこもり状態になっている。


宝田家の家族5人、それぞれの思いが、
とても巧妙に描かれている。


姑の介護をしても、感謝の言葉すら
かけてもらえない東洋子だが、
夫に愚痴をこぼすこともなく、
食事も栄養バランスを考えたものを毎食用意している。


姑のオムツ交換も、本人が一番屈辱的だろうと、
呼び捨てで大声で「東洋子ー!」と呼ばれても、
淡々とこなしている。


買い物へ出かけても、ほんの少し帰りが遅いと
姑に嫌味を言われてしまう東洋子は、
ストレス発散する場がない。


でも、たまには買い物帰りに
温かい飲み物でも飲みたいとカフェに立ち寄るが、
もしそこに知っている人がいたら…と、
近所の目が気になり引き返してしまう。


そんな生活も、あと2年の辛抱だ。
七十歳死亡法案が施行されたら、
東洋子は介護から解放される。


だからといって大喜びもできない。
東洋子もその法案が施行されたら、
そう長くは生きていられない。


夫の姉妹たちは、姑の遺産は欲しいが、
姑の介護はしたがらず、口ばっかり出す。


あと2年…そう思っても
ストレスはたまるばかりだ。
そしてついに・・・・・・


東洋子だけの思いが描かれているのではなく、
息子の正樹の視点から見た世の中も、
非常にうまく表現されている。


引きこもり歴が長くなれば就職も難しくなるが、
何度も面接で落ちるうち、やる気もなくなってくる。
親が亡くなっても、財産は残してくれるだろうと、
正樹は甘いことを考えながらも、
バイトをする勇気さえないダメな自分が嫌になっている。


引きこもりの正樹はネットサーフィンで
中学時代の同級生のブログを見つける。
ある日そのブログに…。


あまり書いてしまうと読む楽しみが減ってましうので、
このへんでやめにしよう。


介護というのは、される側が一番つらいと思うが、
それは分かっていても、十年、二十年と介護生活が続くと、
介護する側の精神的苦痛も相当なものだ。


第一章の「早く死んでほしい」というタイトルほど
強く思わないまでも、
もうそろそろいいんじゃないか、
もういい加減、私を自由にしてほしい…と、
ほんの一瞬でもそういった考えが
頭をよぎっても誰も責められないと思う。


宝田家の姑は、他人に介護されるのを嫌がるため、
東洋子はひとりで介護を担っている。
他人に家の中に入られたくないお年寄りは多いと思う。
気持ちは分かるが、介護する者がひとりだと、
その人が倒れたり、いなくなったりしたら、
にっちもさっちもいかなくなる。


最後がどうなるのか気になって、
何日かに分けて読んだが、
時にイラッとしながら、時に良かった…と思いながら、
最後は安堵した。


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2015.12.27

ジャンヌ・ダルクの生涯を描いたコミック 山岸凉子 レベレーション 1巻 感想

山岸凉子といえば、『アラベスク』、『日出処の天子』などが、
私は印象深かったが、読んだのはずいぶん以前のことで、
最後に読んだ作品は『テレプシコーラ』だったかな。


ここ最近は新作を見かけないなと思っていたら、
モーニングの2014年12月25日発売号に
ジャンヌ・ダルクを描いた『リベレーション』が発表された。


本屋で見かけたとき、買おうかなと思ったけれど、
モーニングは男性向けの雑誌なので、
コミックになってから買うことに。


レベレーション(啓示)(1) (モーニング KC)/山岸 凉子



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2話が発表されたのは、
2015年2月号というのんびりしたペース。


2015年12月にコミック第1巻が発売されて、
やっと手にすることができた。


山岸凉子って、現在何歳?と思って調べてみたら、
1947年9月24日生まれの68歳だった。


年齢を重ねると、本人が気づかないうちに、
少しずつ何でも雑になりがちだけど、
山岸凉子の絵は色あせない繊細で力強いタッチだった。


タイトルのレベレーション(revelation)の意味は、
隠れていたもの、これまで分からなかったことを暴露すること。


ジャンヌ・ダルクの知られざる生きざまを、
これから少しずつ描いていくのだろう。


1巻はジャンヌ・ダルクが神の啓示を受けて
故郷をあとにするシーンと、
火刑になるシーンが交互に描かれている。


果たしてこの世に正しい戦争というものはあるのか


本の帯に書かれているこの言葉が、
『リベレーション』のコンセプトなんだろう。


私はジャンヌ・ダルクの名前くらいは知っているが、
フランスの英雄ということぐらいしか知らない。


映画にもなっているようだが、見ていない。
映画はかなり過激なシーンが多いようだが、
山岸凉子の作品はどのように展開していくのだろうか。


2巻が待ち遠しいが、今のペースでいくと、
来年のお正月くらいになるのかもしれない。






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